よくある質問

家族信託の「委託者」とは何ですか?

資産を持っている人で、自分の財産を誰かに託したいと考えている者をいいます。
委託者は、信託の目的や受益者、信託期間などを決め、信頼できる相手(受託者)に自分の財産を管理・処分できる権利を移します。

家族信託の「受託者」とは何ですか?

信託の目的にしたがって受益者のために、委託者から託された信託財産の管理・処分などをする者をいいます。
受託者は個人以外に法人もなることができます。

受託者になるための資格はありますか?

未成年者、成年後見人、被保佐人は受託者になることができません。
それ以外の者は、個人法人を問わず受託者になることができます。
ただし、法人(特に株式会社)が受託者となる場合は注意が必要です。
株式会社は営利法人なので、信託報酬を無償とした場合には、受託者である株式会社に課税が生じる可能性があるからです。

受託者はどこまで権限をもっているのですか?

信託法26条は「受託者は、信託財産に属する財産の管理又は処分及びその他の信託の目的の達成のために必要な行為をする権限を有する。ただし、信託行為によりその権限に制限を加えることを妨げない。」としています。
ここでいう管理又は処分とは例示ですので、信託の目的を達成するために必要な行為であればそれ以外の行為を行う事ができるとされています。
ただし、当事者や第三者が、「信託の目的を達成するために必要な行為」を判断することが難しいこともあるので、状況によりある程度詳細に記載しておく必要があるでしょう。
また、受託者の管理・処分行為に制限をかけることもできますので、そのような場合には、信託行為において、その旨を記載しておけばよいでしょう。

受託者が行わなければいけないことを教えて下さい。

受託者には様々な義務があります。
(1)信託事務遂行義務
受託者は信託の本旨に従って、信託事務を処理することが求められています。

(2)善管注意義務
受託者は善良な管理者の注意をもって、信託事務を遂行しなければなりません。「善良な管理者の注意」とは、簡単にいうと、自分のために行う場合以上の高い注意義務のことです。
この義務は信託の内容の中で、軽くしたり重くしたりすることができます。

(3)忠実義務
受託者は、受益者のために忠実に信託事務の処理その他の行為をしなければなりません。(信託法30条)よって、受託者には利益相反行為や競合行為をすることはできません。

(4)分別管理義務
受託者は、信託財産に属する財産と、受託者の固有の財産とを、分別して管理しなければなりません。

(5)公平義務
もし、受益者が複数人いる場合、受託者は受益者のために公平にその職務を行わなければなりません。

(6)信託事務処理者の監督義務
受託者は、信託事務の一部を第三者に委託した場合、その第三者を信託の目的の達成のために必要かつ適切に監督を行う必要があります。

(7)信託事務の処理の状況についての報告義務
受託者は委託者または受益者からの求めがあった場合には、信託事務の処理の状況並びに信託財産に属する財産等の状況について報告しなければなりません。(信託法36条)

(8)帳簿作成義務
受託者は、信託期間中に帳簿を作成し、信託事務の処理に関する書類を作成または取得する必要があります。また、受託者は毎年1回、財産状況の資料を作成し、受益者に対して財産の管理状況を報告し、またその資料を保存する必要があります。

Q家族信託の「受益者」とは何ですか?

信託財産から経済的利益を受け取る権利(受益権)を持っている者をいいます。
特定の者であれば、個人や法人、胎児や将来生まれる子孫でもなることができます。
受益者は複数でも構いません。複数の受益者に対して同時に受益権を取得させることもできます。初めの受益者が亡くなった場合に次の受益者を決めておくこともできます。

家族信託の「受益者代理人」とは何ですか?

受益者代理人とは、その代理する受益者のために受益者の権利を有する者をいいます。
個人でも法人でも受益者代理人となることができます。
特に受益者が重度の知的障害者であったり認知症の場合に、活用することが求められます。
未成年者、成年被後見人、被保佐人及びその信託の受託者は受益者代理人となる事ができません。また、受託者はその信託の受益者代理人を兼務する事ができません。

信託はどんな財産でもできるのですか?

金銭的価値に見積もる事ができる積極財産(プラスの財産)であれば理論上信託をすることができます。

しかし、実務上対応できるものはまだ限られており、実際に信託で活用されているのは「現金」「不動産」「未上場株式」です。

債務などの消極財産(マイナスの財産)は信託の対象となりません。

家族信託は既に認知症になっている人でも設計することはできますか?

既に重度の認知症の方は家族信託を行う事ができません。家族信託は主に契約や遺言で行われる事が多いですが、その契約や遺言の能力が無ければ無効となるからです。認知症や脳卒中などで判断能力が無くなる前に家族信託をしておきましょう。

受託者が受益者より先に死亡する可能性が考えられますが、もしそうなった場合はどうなるのですか?

受託者が何らかの原因で、信託事務ができなくなくる可能性があります。例えば、受託者の死亡や後見開始、保佐開始の審判を受けることにより、その信託の事務ができなくなります。もし受託者が欠けた場合、新たに受託者が就任しない状態が1年間続くと、信託が終了してしまいます。
信託は、長期にわたって事務処理が行われることが多いので、このように受託者が欠けることは当然にありえます。
もし、受託者が欠けた場合は、委託者受益者の合意により、新しい受託者を選任することができます。もし、その合意ができない場合は、利害関係人の申立てにより、裁判所が新しい受託者を選任することができます。
ただし、受託者が選任されないままの状態が1年が過ぎて、信託が終了してしまうような不測の事態を避けるために、あらかじめ予備の次の受託者を定めておくことがよいでしょう。

受益者が死亡した場合、信託はどうなるのですか?

もし、受益者死亡により信託が終了すると定めていた場合は信託は終了します。もし、定められていなければ引き続き信託は継続します。そして次の受益者に関する定めがあれば、その定めれた者が新たな受益者となります。

受益者を複数とすることはできますか?

できます。

家族信託で言うところの「家族の範囲」はどこまでを指すのですか?家族以外にも信託することはできますか?

「家族信託」という言葉は、一般社団法人家族信託普及協会が商標登録しているもので、法律用語ではありません。信託銀行や信託会社が業として行っている信託と対比し、家族間で行われることを想定している信託ということで「家族信託」という位置付けです。従って、受託者はその方の親族でなくてもよく、新たに設立した一般社団法人でもなることができます。

信託はどのような方法で行うのですか?

信託は、信託契約、遺言、信託宣言(自己信託)の3つの方法のうち、いずれかの方法によっての方法によってすることができます。

家族信託の契約は公正証書で作成しなければいけませんか?

信託契約は法律上は口頭でも成立しますが、通常は書面で作成致します。また、金融機関に提出する場合は公正証書で作成することを求められることが多いです。

家族信託の契約は誰と誰との契約ですか?特定の家族に秘密にしておくことはできますか?

信託契約は、委託者と受託者との契約です。よって他の家族に秘密にしておいても契約は成立します。ただし、後々家族間でもめるようなことにならないために、ご家族全員で交えて家族信信託のお話をされることをお勧めしております。

家族信託のデメリットを教えて下さい。

委託者が保有するすべての不動産を信託財産として1つの信託契約で信託する場合は問題がありませんが、信託する不動産、信託しない不動産とに分ける場合や、信託契約を複数にする場合(例えばA物件は長男に、B物件は二男に信託するためにそれぞれと契約を結んだような場合)、損益通算禁止の問題があるので注意してください。

その他、専門家への手数料や不動産を信託した場合は不動産登記の登録免許税がかかります。

私がもし認知症や脳卒中で判断能力を失っても、自宅を売却して入院・施設費用に宛てることができるように、自宅を子へ信託しようと考えています。この場合、子が不動産を売却した時点で信託は終了するのですか?

A信託の目的を達成したとき、信託行為において定めた事由が生じたときは信託は終了します。よって、売却することで信託の目的を達成する場合や、売却をしたことが信託終了事由とあらかじめ決めていた場合は、信託は終了します。その他にも信託の事由はありますが、必ずしも信託した不動産を売却したことによって信託は終了しません。今回の場合は、不動産の売却代金を受託者が受益者の入院・施設費用に宛てるために管理していくことになるでしょう。

「信託の目的」とは何ですか?

受託者が信託事務を処理する上で従うべき指針であり、どのような行動を取るべきかが決定される基準のことです。受託者は、信託の効力発生後は、この信託の目的に拘束され、この目的を実現するために必要な事務処理を行います。信託を行う上で、この「信託の目的」は必ず定めなければなりません。

なお、信託は、受託者が専ら利益を図ることをその目的とすることはできません。

信託の内容を途中で変更することはできますか?

信託の内容を事後的に変更することはできます。

信託の変更は、委託者、受託者、受益者の合意によってすることができるのが原則です。(ただし、委託者が既に死亡しているなどで既にいない場合はこの定めは適用されません)この信託の変更にはいくつかの例外があります。

【例外1】「信託の目的」に反しないことが明らかであるときは、受託者及び受益者の合意による変更ができること

【例外2】「信託の目的」に反しないこと及び受益者の利益に適合することが明らかであるときには、受託者の書面又は電磁的記録(メール等)による意思表示によって変更ができること

【例外3】受託者の利益を害しないことが明らかであるときは、委託者及び受益者の合意によって変更ができること

【例外4】「信託の目的」に反しないこと及び受託者の利益を害しない事が明らかであるときは、受益者の意思表示によって変更できること

また、上記の規定にかかわらず、信託契約等で別段の定めがある場合は、その定めに従って変更することができます。

抵当権などの担保が付いている不動産でも信託はできますか?

不動産を信託する場合、委託者から受託者へ不動産の名義変更登記を行います。

この手続き自体は特に担保権者である金融機関の承諾がなくてもできます。ただし、通常金融機関と交わす金銭消費貸借契約には、不動産の名義変更をする場合に、金融機関の承諾が必要であるとの条項があるので、事前に承諾を得る事が必要です。

不動産などの財産を信託すると、その財産は誰のものになるのですか?

形式的には受託者の財産となりますが、実質的に受益者のものです。

財産が不動産であれば登記の名義を形式的に受託者の名義とすることにより、受託者は信託の目的の達成に必要な範囲内で、財産を管理処分することができます。但し、信託された財産から生じる利益は受益者が受けますので、実質的な所有者は受益者と言えます。

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