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受託者が受益者より先に死亡する可能性が考えられますが、もしそうなった場合はどうなるのですか?
2018/11/25
受託者が何らかの原因で、信託事務ができなくなくる可能性があります。例えば、受託者の死亡や後見開始、保佐開始の審判を受けることにより、その信託の事務ができなくなります。もし受託者が欠けた場合、新たに受託者が就任しない状態が1年間続くと、信託が終了してしまいます。信託は、長期にわたって事務処理が行われることが多いので、このように受託者が欠けることは当然にありえます。
もし、受託者が欠けた場合は、委託者と受益者の合意により、新しい受託者を選任することができます。もし、その合意ができない場合は、利害関係人の申立てにより、裁判所が新しい受託者を選任することができます。
ただし、受託者が選任されないままの状態が1年が過ぎて、信託が終了してしまうような不測の事態を避けるために、あらかじめ予備の次の受託者を定めておくことがよいでしょう。